きらめきの行方

彼らはどこへ向かうのだろう

【スタミュ考察・キャラクター編 #05】 心で泣き叫ぶ少年の話:月皇海斗

こんにちは。現在幕張メッセ第7ホール、前日物販の待機列でこの文章を生成しています。とっても人がいっぱいです(語彙力) カラフルなフラワースタンドが並んでいるのが見える中、大音量のサントラをお供にマイクテストが行われる不思議空間になっています。

 

まあそんなわけで、物販に並んでいる間に頭を使ってしまおう! 的なノリでキャラクター考察・第5回をお送りします。いつまで第1期の話を引きずってるんだって感じですが、とりあえずこれがラストです。わあい(?) 

 

 

「Limited Sky」

 

Limited sky

Limited sky

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第1期第4幕の「Limited Sky」で月皇くんが歌うのは、「解放できない自己と兄への劣等感」です。
演劇界において著名な両親の元に生まれ、綾薙学園高等部ミュージカル学科を首席で卒業した若きミュージカルスター・月皇遥斗を兄に持つ彼は、ミュージカルに対して誰よりもストイックな一方で、「月皇遥斗の弟」として扱われることに強い反抗心を抱いています(第1期時点)。

 

第1期第2幕の候補生オーディションでは、面接で兄の名前を出された際に逆上して部屋を飛び出してしまい、名簿の名前に赤線を引かれる描写がありますね。team鳳の面々は順番に名前に赤線を引かれるシーンが映りますが、当時見たときも(もちろんいまでも)なかなかにしんどいものが…………:(´◦ω◦`):

 

この曲の披露後はteam鳳(というか主に星谷くん)と打ち解け、「team鳳の影のリーダー」として持ち前の真面目さを発揮していくことになります。

それではここで、この曲での彼の様子を少し見ていこうと思います。

 

絶対的に遠い「兄」の存在

 

この曲ではそれまでのクールな印象とは裏腹に、全体的にネガティブな歌詞が続いていきます。第1期時点ではあまり表に出てきませんが、第2期第5幕では兄と比較されることへの葛藤が如実に現れており、その伏線とも言えるべき曲です。

 

1番Bメロの「誰かの背中ばかり追いかけた僕は」における「誰か」は、単純に考えて兄である遥斗さんのことだと思ってよさそうです。その一方で、第1期DVD・Blu-ray第2巻特典ドラマCD「月皇海斗」を聞いてみると、兄だけではなく他の人々(両親や中等部で一緒だった辰己くんや申渡くんなどでしょうか)とも比較されることが多かったのではないかと推測できます。

また、1番サビの「どんなに歩いても辿り着けない場所があって」という表現も、兄(ともしくは自分と比べられる周囲の人々)を指しているかと思われます。
ここでの「辿り着けない場所」は「天才の領域」であり、月皇くんは自分を凡才もしくは没個性だと思っている節があるように解釈ができます。


第1期第10幕の鳳先輩の回想でも「特徴がないと思うな。オールマイティこそ最大の強み。月皇らしく演じればいい」とのセリフがあるので、鳳先輩もその点は気にかけていたようです。

 

 

思春期における内面の弱さ


比較的明るいイメージの単語が多く、ネガティブな単語も「~ない」で打ち消される傾向にあるスタミュの楽曲ですが、この「Limited Sky」では「逃げる」「泣き叫ぶ」「縛られる」「躓く」「迷い込む」「膝を抱える」などの不穏な動詞群が数多く使用されており、彼の不安な様子が如実に表れています。本編でそんなこと全然言わないのに…………君ってひとは…………

 

本人は口では認めていませんが、「臆病な自分」であることを歌詞の中では認めています。おそらく普段は「強気な姿勢(”月皇遥斗の弟”としての自分)」にそれを隠しているのだと思います。

プライドが高い、と言ってしまうと何だか安っぽい感じに聞こえてしまうので、ここでは「自己存在をどうにか保とうとしている」と評することとします。

 

そんな月皇くん、第1期は無事に駆け抜けるんですけど、前述の通り第2期第5幕ではこの「自己存在の保ち方」についてめちゃくちゃに悩みます。思春期らしい弱さを彼がきちんと口にするシーンは珍しいように思います。

 

もしここまで読んだ方で月皇くんの苦悩の行く末が知りたい方(もしくは復習したい方)は、この回で披露される楽曲「straightforward」をお聞きください。わたしも夜中に夜行バスの中で久しぶりに聞いたら頭を抱えました。

ありがとうせんぱい……………………(誰とは言わない)

 

 


というわけで、第5回はここまでです。わあい物販が全然進まないうちに書き終わりました!!!! 目視ではもう少し進んでいる予想だったんですけど…………はて…………?

 

何と足掛け10ヶ月かかったらしいキャラクター考察は一度ここで一区切りにしようと思います。この先の個人曲および他編成曲は箇条書きのメモさえ無いので、気が向いたときに何かしら飛び出すかもしれません。

 

次回は昨年7月と9月に発売されたOVAのOP「ユメ・イロ」/ED「C☆ngratulations!」について書こうかなあと思っています。これについては10ヶ月前のわたしが残した考察ルーズリーフがあるので、それを基に文章を生成する予定ですが、いつ更新されるかは正直わかりません。ルーズリーフを広げられる環境になったら……? ですかね?\('ω')/

 

 

それではここまでお読みいただきありがとうございました! 物販にお並びのみなさまは一緒にがんばりましょう……そして明日Fes.に参加するみなさまは一緒に楽しみましょう~~!٩( ´ω` )و